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卒業の季節

2013年10月25日

昨日インターンの卒業お祝いをやりました。神楽坂で見た今年の夜桜は、去年の桜よりも数倍きれいでした。
 
皆さんこんにちは、高田です。 今日は外コン作者&プレセナ代表の立場で、久々の徒然日記を。 昨日、私がやっているプレセナという会社のインターンの方々の卒業お祝いをやりました。参加者は総勢10名弱でしたが、とても感慨深い会となりました。 インターンの方々の多くは、実は元々ここで開催している「コンサル塾」に参加して下さっていた人たちです。昨年2月に私が会社を立ち上げた時は、「トナーを秋葉原まで買いにいかなければ!」「郵便を出しにいかなければ!」というような雑用ばかり。そんな中、取締役の3名だけでは全然手が回らなかったので、「誰か信用出来る人に来てもらおう」ということで、コンサル塾に来てくれていた学生さんたちに声をかけたのがきっかけでした。 --- 最初に来てくれたのは、3名。最後は総勢10名以上になりました。 特に初期に来てくれた人たちは、その時はまだ彼ら自身も就職活動をしていました。今でこそ全員、コンサルファームや投資銀行など、錚々たる企業に内定されていますが、当時は彼らも就職活動で必死。こっちも立ち上げで必死。何かお互い必死に頑張った記憶があります。 それから1年。 楽しいこともありましたが、その分つらいこともたくさんありました。昨日は最後の挨拶で皆さんに話をしたのですが、僕がインターンの方々から学んだ最大のことは何かといえば、 「楽しい会社・良い会社というのは、本業の安定の上に成り立つ」 ということでした。 元々私が会社を立ち上げた理由の1つ(そしてプレセナの企業理念にも書いてありますが)は、全員が楽しく働けて、心のふるさとになるような会社を作りたい、と思った所にあります。自分自身が社会人歴が長くなる中で、「企業の理論」がまかり通っていて、そこで働く社員個々人が大切にされていない会社が多い、と感じたのがその発端です。 私は最初、「楽しい会社・良い会社」を作りたいと思って頑張ってました。 しかし、それは早晩挫折を迎えます。売上が2ヶ月連続で、ほぼゼロ。しかも先の売上は全く見えない。それなのにコストだけが毎月云百万円と消えていく。自己資金_魎_烹隠娃娃伊_澡瓩_蠅犬討い泙靴拭2任_い董△舛腓Δ瓢匐,_困泙譴泙靴拭_修鵑蔽罎如◆岾擇靴げ饉辧ξ匹げ饉辧廚鮑遒襪世韻凌瓦陵祥気蓮∨佑砲呂△蠅泙擦鵑任靴拭_ 結果、8月にインターン10名近くを全員カット。それに伴い、取締役も1名去り、社員も1名去りました。残った社員には「出来ることだけを最大効率でやれ。カネに直結しない仕事は一切やるな」と指示しました。最近一緒に仕事をしているトヨタさんに見せて頂いたトヨタウェイのビデオにあった言葉を借りると、「消えない痛み」が残りました。社内の空気は最悪、自分の会社なのに毎日出社するのがとてもいやで、何度も逃げ出したくなりました。 --- その時に僕が何をしたか。 僕はその時、自分がコンサルを卒業した時に、後輩に向けて書いたメッセージを読み返しました。 コンサルを4年やって振り返った時、1年目にどんなつらい状況があったか。その時、どうやって僕はそれを乗り越えたか。乗り越えた先には、どんな明るい未来があったか。乗り越えるためには何が大事だったのか。そして、「自分を信じて頑張れ」という、後輩に向けて書いた熱いメッセージ。 32歳の高田貴久は、28歳の高田貴久に勇気をもらいました。 やっぱり、やるしかないんだ。考えてもしょうがない、諦めてとにかく目の前の仕事を黙々とこなすしかない。そう思って、そこから半年は死ぬ気で頑張りました。コンサルの1年目の頃よりも数倍もつらい日々でした。 正直、今こうやって書いているだけでも、涙出てきます。 そのぐらい、つらかったなぁ、と思います。学卒3年遅れのハンデを背負いながら、同期もいない9月入社で働き始めたコンサル1年目もだいぶつらかったですが、家庭を持ち、社員を持って、数字を伸ばさなければ「本当に暮らせなくなる」というプレッシャーは、それとは比較にならないほどつらいものでした。 しかし結果、同じようにその先には明るい未来が待っていました。だから、昨日それなりに盛大な卒業祝いが出来て、今こうやって家庭も円満に、社員たちとも楽しく、仕事が出来ているんだと思います。社員全員、前職よりも多い給料を手にすることが出来ているんだと思います。 --- 昨日は泣いちゃうと格好悪いのであまり深い話はしなかったのですが、卒業していくインターンの皆さまへ、コンサル関係者の方々へ、今つらい方々へ、そして、辞めた人も含めた当社の関係者の方々へ。 つらい時、頑張って乗り越えて下さい。 それが私から皆さんへの、最大の「贈る言葉」です。 悲しいかな、人生においては、つらい時は、何度か訪れるようです。1度乗り越えた経験があれば、2度目も頑張れます。1度目で逃げてしまったら、逃げる癖がついてしまいます。逃げてしまえばそこでおしまいです。 --- 最後に。 コンサルタントとしての高田貴久は、傲慢かもしれませんが「どんなプロジェクトでも、それなりにクライアントを満足させられる」という自信がありました。「最後は自分で何とか出来る」という自信もありました。その安定感があったからこそ、社内で、社外で、多くの後輩たちに色々な考え方を教えたりする余裕があったのだなぁと思ったりします。 しかし、ベンチャー経営者としての高田貴久は、昨年よりはマシですが、まだ全然ダメです。経営危機を乗り越えられる自信はないし、キャッシュが回らなくなった時に何とかできる自信もないし、最後は自分でカネを稼いで社員を養っていける自信もないし、全然安定感がありません。 コンサルでも企業経営でも、同じだなと思うこと。 それは、まず自分が「絶対に出来る」という安心感を、自分に対して持つ所から、全ては始まるということです。それが無いのに、楽しく優しく、人に教えたり指導をしたりすることは絶対に出来ません。 まだ道のりは遠いですが、経営者としても「内向きのプライド」がはやく持てるようになりたいと思っています。まぁ、最低あと3年はかかるでしょうけどね。 --- 去年も早稲田近くの戸山公園でお昼に桜を見ましたが、売上のこと、コストのこと、社員のこと、お客様のこと、・・・が頭を離れず、桜を見た気分ではありませんでした。 昨日、インターンの方々の送別会が終わってから、神楽坂の毘沙門の境内にある夜桜を眺めましたが、何と美しかったことか。 来年も、もっと多くの仲間たちと、美しい桜を見れたらな・・・と思います。 インターンの皆さまへ。8月に全員カットという、結構ひどい仕打ち(?)をしながらも、最後に「楽しかった」「仕事という枠を超えて得るものがあった」という言葉を頂いて、本当に感無量でした。本当に感謝しています。ありがとうございました。 久々に、長く書きましたが、最近の私はそんなことを考えながら生活しています。 また時々、このブログも見に来て下さいね! あ、あとインターン卒業生は、内定者合宿は全員必参加ですよ!(冗談)